文系・理系を何で決めたか?と問われて

50代のおっさんの書く昔話なのであまり参考になりませんが……。その上、長文になってしまいます。

中学生の時は数学や理科の方が好きだったのですが、お恥ずかしい話、高校1年生の頃は「理系学部を出て技官になっても文系の官僚にアゴで使われるだけだし、スペシャリストをゼネラリストが見下している国が日本」と思い込んでいて文系を選択。その中ではまだ数理的なものがあるだけましと経済学部を志望していました。

しかし、当時の東大文系の学問は今よりも遥かに左翼的で、どうにも面白くないのです。マルクス主義経済学などやってもしょうがない。そこで、高校3年のときに学校側に頼み込んで数Ⅲを5単位履修させてもらい、現役受験に失敗したら思い切って理転しようと準備を進めていました。結局文系科目+数Ⅲの履修になったので理科Ⅱは全く履修できなかったのですが、化学Ⅱなら東工大二次レベルの問題を出されても理系の人たちより点が取れたので理転も不可能ではないとの感触はありました。

しかし、最終的な決断がなかなか付かず、志望が決まりきらないまま受けた共通一次(当時)の結果は国語193、数学200、英語174、理科182、社会156。医学部で二次が小論文(といっても一流科学誌の論文を読み慣れてないと歯が立ちません)と面接のところがあったことで「一浪後の来年ではなく現役の今年戦える」と志望変更。合格して現在に至ります。

一方、国立大を医学系にしたことに伴い、出願済みだった早稲田の政治経済学部には入学しないことにしたので、大人気ないですが、イデオロギー的な理由から政治経済の履修が十分に出来なかった腹いせに、全く受験勉強しなかった政治経済で落ちてもいいからと敢えて受験強行。こちらも合格してしまい、同じ年に文系と理系の両方受験して両方通ってしまったという妙な記録を作ってしまいました。

……ある意味、文系理系を最後までちゃんと決めないまま医学部に行ってしまったことになるのでしょうか。高校生のときに官僚に使われるなどとつまらないことを考えなければ、そのまま素直に物理学科か工学科に行っていたものと思います。

若い人には、捻くれたことを考えずに、素直に進路選択されることをお勧めします。ただし、数学の出来る文系と国語の出来る理系の人は無茶が効くことも覚えておいて良いと思います。長文失礼いたしました。