中学校社会科のπ型、座布団型について

中学校での社会科の授業は1・2年地歴並行/3年公民というパターンと1年地理/2年歴史/3年公民というパターンが多く、前者をπ型、後者を座布団型というらしい。それぞれ特徴があってどちらが良いというものでもないのだが、一つ問題がある。もし中学校1・2年生の途中で転校すると、このパターンの違いのせいで履修内容にごっそり穴が開いてしまう。

私も2年生の途中で札幌から埼玉県に転校したので、π型から座布団型に途中で移行した。おかげで、中学の地理は東日本・北日本・外国地誌がごっそり抜けてしまった。教育界には地元の独自性優先で転校生に対する配慮を嫌う気風があるのか、転校生に対する配慮という議論を寡聞にして聞いたことがない。

日本の社会主義者はグローバリズムやナショナリズムを嫌い、地域主義に走る人が多いように見えるが、せめて国内レベルでは授業の順番くらいは統一して欲しいものだ。地域の独自性は授業内容で実現すればよいと思う。転校生を無視しても良い国私立の中高一貫校ならともかく、公立中学校ではπ型、座布団型の選択くらいは統一して欲しいものだ。